高度専門職2号(HSP2 / Highly Skilled Professional Type 2)は、日本で働く外国籍テクノロジー人材が取得できる最上位の在留資格の一つです。在留期間が無期限となり、HSPプログラムの家族帯同やキャリア上のメリットを維持したまま、更新手続きから解放されます。ただし、到達するには構造化された3年間の道のりを計画的に進み、出入国在留管理庁(ISA)の詳細な書類審査に備える必要があります。

このガイドでは、HSP1からHSP2への移行手続き、必要な書類、申請を遅らせる最も一般的な「追加書類請求」への対処法、そしてソフトウェアエンジニアやテクノロジー人材向けのHSPポイント制度の仕組みを解説します。

HSP1とHSP2の違い

HSPプログラムには2つの区分があります。HSP1は入門区分で、5年の更新制、特定のスポンサー企業に紐づいています。HSP2は3年後に申請できる上位区分です。

特徴 高度専門職1号(HSP1) 高度専門職2号(HSP2)
在留期間 5年(更新制) 無期限 — 更新不要
雇用主 スポンサー企業に限定 柔軟 — 専門業務範囲内で変更可
ポイント確認 更新時に70点以上維持が必要 不要 — 取得後はポイント不要
配偶者の就労 フルタイム可 フルタイム可
親の帯同 可(子7歳未満または妊娠中) 同左
永住権資格 1年(80点以上)または3年(70点以上) 随時申請可 — 待機中も無期限在留

2026年のHSP2取得条件

HSP2ビザの資格を得るには、以下が必要です:

  • HSP1を3年以上継続して保持していること
  • 70ポイント以上を3年間維持し、申請時も満たしていること
  • コンプライアンス記録が良好であること — 確定申告の期限内提出、年金・健康保険料の完全納付、入管法違反がないこと

入国管理局は現在、過去36ヶ月分の税務・年金記録を精査しています。1ヶ月の未納や遅延でも、追加書類請求の対象となります。

必要書類チェックリスト

最寄りの地方出入国在留管理局にHSP1→HSP2の在留資格変更申請を行う際は、以下を準備してください:

  1. 在留資格変更許可申請書 — 入国管理局標準様式、写真30×40mm添付
  2. パスポートおよび在留カード — 窓口で原本提示
  3. ポイント計算表 — 自己計算、各ポイントの証明書類付き
  4. HSP1の3年間継続証明 — 在留カード履歴または在留資格証明書
  5. 過去3年分の収入記録
    • 源泉徴収票(過去3年度分)
    • 納税証明書(国税)
    • 課税・非課税証明書(市区町村民税)
  6. 在職証明書 — 現在の雇用主からの職務内容、役職、年収証明
  7. 年金・健康保険記録 — ねんきんネットから取得した納付記録

よくある「追加書類請求」とその対策

HSP審査中に「資料提出通知書」を受け取ることは珍しくありません。入国管理局は特定の申告内容を確認するためにこれらを発行します。以下が最も頻繁に請求される書類と、事前に準備すべき対策です:

トリガー 請求される追加書類 理由
収入ポイントを申告 将来の給与見込み証明書または賞与保証状 今後12ヶ月の収入が見込みどおりのポイント基準を満たすか確認するため
海外の学位 アポスティーユ付き学位翻訳証明書または大学認証状 標準的なランキングデータベースにない非日本教育機関の学位の場合に必要
日本の大学加点 日本の教育機関名が記載された卒業証明書 日本の大学卒業による+10点加点を申請するため
JLPTポイント JLPT N1またはN2合格証書原本、またはBJTスコアレポート 言語加点は厳重に審査される — コピー不可、原本のみ
年金記録の空白 銀行振込明細または納付証明書 ねんきんネット記録に1ヶ月の空白でもこの請求が発生
テクノロジー人材向け:特許、研究発表、技術資格(AWS認定ソリューションアーキテクト、FE/AP情報処理技術者試験など)のポイントを申請する場合は、公式確認リンク付きの完全な文書を最初から提出してください。入国管理局はこれらを検索しません — 申請者自身が提示する必要があります。

HSPポイント計算:テクノロジー人材向け評価基準

HSPポイント制度は、申請者を複数のカテゴリーで評価します。ソフトウェアエンジニア、データサイエンティスト、AI/MLエンジニア(「高度専門・技術活動」区分)の場合、以下のようにポイントが付与されます:

学歴

  • 修士号:20点
  • 学士号:10点
  • 複数学位:+5点(加点)

職務経験

  • 10年以上:20点
  • 7年以上:15点
  • 5年以上:10点
  • 3年以上:5点

年収(年齢帯別)

  • 29歳以下:¥500万以上(10点)、¥600万以上(20点)、¥800万以上(30点)、¥1000万以上(40点)
  • 30~34歳:¥600万以上(10点)、¥700万以上(20点)、¥800万以上(30点)、¥900万以上(35点)、¥1000万以上(40点)
  • 35~39歳:¥800万以上(20点)、¥900万以上(30点)、¥1000万以上(40点)

年齢加点

  • 29歳以下:15点
  • 30~34歳:10点
  • 35~39歳:5点

特例加点

  • 日本の大学卒業:+10点
  • JLPT N1:+15点 | N2:+10点
  • 革新的技術企業または研究開発型中小企業での就業:+10~20点
  • 指定技術資格:+5~10点

東京の外資系企業で働くシニアエンジニアの多くは、意識しなくても70点以上に達します。よくあるギャップは言語加点です — JLPT N1またはN2は大きな差を生みます。

HSP2から永住権までのタイムライン

東京で働くテクノロジー人材からよく寄せられる質問は、永住権(PR)を申請すべきか、HSP2に切り替えるべきかというものです。タイムラインを比較します:

  • 80点以上(早期ルート):継続在留1年で永住権申請資格。これは全ビザ区分中最速の永住権取得経路です。
  • 70~79点:3年で永住権申請資格。
  • HSP2ルート:HSP1で3年、70点以上でHSP2に移行。HSP2は即時に無期限在留が得られます — 永住権審判決を待つ必要はありません。HSP2申請は一般的に永住権申請より審査が早いです。
補足 — 在留カードの更新:HSP2は在留期間が無期限ですが、物理的な在留カード(Zairyu Card)自体は7年ごとに更新が必要です — これは永住者と同じルールです。手続き上の更新でありビザの再審査ではありませんが、失効すると再入国に支障をきたす可能性があります。
J-Skip(特定高度専門職):標準的なHSP制度と並行して導入された新しい制度です。J-Skipは、通常年収¥2,000万以上かつ修士号を保有するなど一定の基準を満たす高度人材が、1年で永住権申請資格を得られるか、HSP1から1年後にHSP2に移行できる制度です。本ガイドでは標準的な70/80ポイント制度を中心に解説しており、これは日本のテクノロジー人材の大多数に該当します。

主なトレードオフ:永住権はすべての職業活動制限を解除します。HSP2は専門業務範囲内での無期限在留をより早く提供します。ほとんどのテクノロジー人材にとって、HSP2は永住権が下りるまでの実用的な選択肢です。

HSP資格取得可能なスポンサーシップを見つける

HSP1・HSP2ともに、HSP基準を満たす給与水準と正式なビザスポンサーシップを提供できる企業での雇用が必要です。外資系テクノロジー企業(Google、Amazon、Stripe、Indeedなど)、英語ファーストのエンジニアリングカルチャーを持つ日本のスタートアップ(Mercari、SmartHR、SmartNewsなど)、および資金調達済みのスタートアップが最も信頼できるスポンサーです。

求人情報で何を確認すべきか、応募前にスポンサーシップの有無を確認する方法、COE(在留資格認定証明書)取得手続きの実際については、日本でビザスポンサーを提供する企業の詳細ガイドをご覧ください。すべてのビザタイプの概要については、日本の就労ビザ解説ガイドをご参照ください。


よくある質問

日本のHSP2ビザとは何ですか?

HSP2(高度専門職2号)は日本のポイント制移住制度の上位区分です。HSP1の5年更新制に対し、HSP2は在留期間が無期限で、ビザ更新が不要です。HSP1で3年以上継続在留し70点以上を満たすと申請できます。

HSP2ビザ申請に必要な書類は何ですか?

主な必要書類:在留資格変更許可申請書、パスポート・在留カード、ポイント計算表(証明書類付き)、HSP1の3年継続証明、過去3年分の源泉徴収票・納税証明書、在職証明書、年金・健康保険納付記録。

HSP2審査中によく求められる「追加書類」には何がありますか?

最も多い追加書類請求:収入ポイント確認のための給与見込み証明書、海外学位の翻訳証明書(アポスティーユ付き)、JLPT合格証書原本、年金記録の空白がある場合の納付証明書。

テクノロジー人材向けのHSPポイント計算はどのように行われますか?

学歴(修士20点、学士10点)、職務経験(最大20点)、年収(年齢帯別、最大40点)、年齢加点(最大15点)、日本語能力(最大15点)、日本の大学卒業(+10点)や指定技術資格(+5~10点)などの特例加点で評価されます。

HSP2から永住権までのタイムラインは?

80点以上=1年後に永住権申請資格。70~79点=3年後に永住権申請資格。HSP2移行=70点以上で3年後に無期限在留が即時取得でき、永住権より審査が早い傾向。

HSPビザに会社のスポンサーは必要ですか?

必要です。HSP基準を満たす給与水準と正式なスポンサーシップを提供できる日本国内登録企業での雇用が必要です。外資系テクノロジー企業や英語ファーストの日本のスタートアップが最も信頼できるスポンサーです。

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